きょうは母の日
2022.5.8
風薫る五月となりました。木々の緑も吹く風もすべてが気持ちよく、本来であれば一年で最も過ごしやすい季節のはずですが、今年もコロナ禍は晴れたり曇ったり、加えて大国の指導者の身勝手なふるまいが世界を撹乱し私たちの心を暗くしています。
それでも自然は正直で、二月には寒さをつき破るように梅が花をつけ、彼岸の頃には桜が開花し、四月になるとチューリップやツツジが、そして五月にはバラやハナミズキたちが咲き誇り、私たちを楽しませてくれます。
先日、車内で「ほっこり」する光景を目にしました。電車が駅に着きドアーが開くと、乗ってきたのはベビーカーを押したお母さんと一歳くらいの可愛い赤ちゃん、二人は私の向かいの席に座りました。しばらくすると、お母さんが赤ちゃんにニコッと微笑んで赤ちゃん言葉で話し始めるのです。ほっぺをさわったり、けらけら笑わせたりと二人だけの世界を作っていきます。そのうちに周りの乗客たちにも、微笑ましい二人につられるように笑顔の輪が広がっていきます。つかの間とはいえ、母子の周りはなごやかな優しい空気に包まれ、私もおかげで幸せな気分に浸ることができました。
でもこんな母性あふれるお母さんの愛情をたっぷりもらって育つ赤ちゃんがいる反面、幼子を虐待する事件もあとを絶ちません。これも豊かな国、日本の現実です。「どうしてこんなことが…?」空しくやるせない気持ちになるばかりです。
人の優しさとか酷さ、そして悲しみとか幸せなどに思いを巡らせていたら松田聖子さんが歌う「瑠璃色の地球」の一節が浮かんできました。人々は地球という星の旅人。そこで起きる様々な出来事は生きている証。素晴しい出会いも大切な人との悲しい別れも皆生きているからこその贈り物や試練。人はお互いを信じ、愛を確かめ合えるから生きていける。歌詞の奥深さと母なる地球の愛を感じます。
きょうは母の日。いつもは伝えられない感謝の気持ちを
伝えたいと思います。
「おふくろさん、母さん、ママ! いつもありがとう。
いつまでも元気でね」。