きょうは敬老の日

2022.9.19

  猛暑だった今年の夏も二百十日を過ぎる頃からわずかながら秋の気配が見え始め、明日の彼岸の入り辺りからは本格的秋の訪れがのぞめそうです。
 

  先日、カフェでひと休みしていた時、向かいの席にすてきな老紳士がおられました。年の頃は八十代前半といったところでしょうか、白髪で、麻のジャケットをさりげなく着こなし、静かに本を読んでおられる。周りが少々騒がしかろうと落ちついたもの。「かっこいいなあ、自分もいずれあんなお年寄りになれたら」などと叶わぬ夢を見させてもらいました(笑)。

  世の中には、その人がいるだけで周りが明るくなる。何となくいい雰囲気を持っている人っているものですね。


  祖母への思いを綴った中学生の詩です。
   
       『おばあちゃんのおまじない』
  
    優しくなあれ 賢くなあれ 雄々しくなあれ
    僕のアタマをなでながら繰り返す祖母
    一体このおまじないをどれだけ聞いたろうか
    何せ三歳の時からだから
    おかげで僕の体は「優・賢・雄」でいっぱいだ
    おばあちゃん!  ありがとう
お孫さんとおばあさんの交流がすてきです。

 令和の世も既に三年が経過しています。航海を続ける日本丸は、多くの難題を抱えた荒海にいるようです。一向に収束の目途が立たないコロナ禍は一体どこに出口があるのだろうか。頻発する地震や度重なる集中豪雨は、やはり地球温暖化が影響しているのだろうか。

 そんな不安な時代、きょうの敬老の日を迎えられた皆様は、八十歳以上の戦前派と七十代の戦後派に分けることができます。八十歳以上の方々は戦争を体験し、その悲惨さを肌で感じてこられました。一方七十代の方々は戦争体験はないものの団塊の世代を始めとして豊富な労働力で昭和四十年代以降の高度成長を支えてこられました。まさに戦前派と戦後派の合作が現在の日本の繁栄の礎と言えましょう。

  試練が続く令和四年。迷うことの多い日々です。そんな時こそ人生経験豊かな皆様の助言や励ましほど大きな力になるものはありません。どうぞいつまでも私たちを見守りご指導ください。

  きょうは敬老の日。皆様の末永いご健勝、ご多幸をご祈念申し上げます。
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